欲が無いのはよくない
最近ある方から、「欲が無いのは、よくない、です。欲は有った方がいいんです」という真面目なご指導をいただきました。
欲を持つからそれが叶わず失望する、イライラする、だから、欲は初めから持たないほうがいいんだとどこかで思っていた自分がおりました。
「欲を張るから欲張りになる。
欲を張って欲に振り回されるから諸々のマイナスが生じるのであって、張らない限りは、欲はいくらでも持っていい。
欲が無いより、欲は有ったほうがいいんです。
そして、欲成る=よくなるようにすればいいのです。」
欲を解放する
そうか!と思いました。
ああしたい、こうしたい、こうなりたい、こうあって欲しい、‥‥こういう素直な率直な感情を無視したり、押さえ込んだり、制限したりすることはない!
欲を解放し出放題(でほうだい)にするのは快感です!
ただし、ここに技があって、欲を欲と言わず、希望、憧れ、理想などと表現すれば、自分にも周囲の人にもマイナスになることはなくなるでしょう。
嫉妬も大歓迎する
ジェラシー(嫉妬)も然りですね。
嫉妬の感情が湧くのは、自分が本当に願っていることを実現している人が目の前に現れたからなので、純粋なジェラシー(嫉妬)そのものは何も悪いことではなく、大いに歓迎すべきことですね。
その時、単純に、「ああ、自分もこうなりたいなぁ、憧れるなぁ、これが理想だよなぁ」という言葉で思えばよいのですから簡単です。
「なんでアイツが!」
「それに比べてオレは!」
などと余計な言葉を出して考え始めるとマイナスの感情が湧いて苦しくなります。
希望・憧れ・理想と言い換える
欲も嫉妬もそれ自体はいたって健康な感情です。
それを、希望・憧れ・理想という言葉に切り替えれば、マイナス感情に進むことを避けて、欲や嫉妬の心から自由なままでいられます。
欲まみれ、嫉妬心丸出しではウンザリしますが、「いいですねぇ」「憧れますねぇ」「素晴らしいですねぇ、理想だなぁ」「自分もそうなりたいなぁ」などと表現しているうちは、自分も周囲の人も氣分よくしていられます。
心根を変えるような難しいことではなく、表現を変えるだけのことですから、およそ誰でも、すぐに簡単にできます。
※ 写真は1998年10月、バンコクの職場前で。「自分が羨ましい」と自分に嫉妬していた頃(笑)。
No.150
(極意塾塾頭 野中由彦)