その場の主役は誰なの?
人前で話す時、司会者にはあがったり緊張したりする権利はありませんという話をしましたが、その発展形です。
例えば、講演会には、講師、司会者、聴衆がいますが、主役は誰でしょう?
形の上では当然講師でしょうが、本当の主役は聴衆ではないか!、と考えました。
主役は聴衆、本当の講師はテーマ!
それに、本当の講師は、講演をする人ではなく、講演のテーマではないか、と考えたらどうか!?
すると講師は、言ってみれば、主役と聴衆の間に立つガイドのようなものではないか!
間に立つガイドは、主役が分かりやすいように、テーマについて一所懸命伝えれば良い、それだけのことだ!
そのガイドが、あがったり緊張したりしてしどろもどろではぶち壊し!
ガイドには、あがる権利も緊張する権利も無い!
あがる権利が無いなら役に徹するだけ
このように心の持ちようを変えてみてから、私は人前で話すのがとても楽になりました。
気楽に結婚披露宴の司会をするような感じで、何十人、何百人の前に出るのは、それでも緊張はしますが、同時に楽しいと思えることでもあります。
主役ではありませんし、せいぜい楽しく面白く主役を引き立てる役目に徹するだけのことですから。
No.170
(極意塾塾頭 野中由彦)