迷惑な私語
過日、あるライブハウスに行きました。
後方の席に座ったのですが、ステージとわたくしとの間に男性2人組のお客さんが座りました。
この2人組。演奏中でもお喋りをやめません(笑)。
ライブを居酒屋のBGMとでも思っているかのよう(笑)。
音楽を聴きに行ったのに、台無しになってしまいました。
ポイントが大幅に下がる
こういう静かにしていて欲しい時に「くっちゃべっている人」は、ポイントがどんどん下がっていきますね。
順番にスピーチをしている時にも、名刺交換をしたり、隣同士でお構いなしに喋っている人を時々見かけます。
観察していると、いつもどこでも特定の人がそうしています。
そして、そういう人のほとんどが一向に直りません(笑)。
そんなことすら改められないようでは、一流の人物の仲間入りは無理でしょう。
私語撃退の技
こういう迷惑私語をどうすれば撃退できるか。
一例として、感心至極のシーンがありました。
ある新年会を兼ねた席で、お酒も出ていたにもかかわらず、30分以上の楽器(マリンバ)演奏の間、100人以上いたはずですが、誰一人として私語をする人はいませんでした。
そのときは、会の主催者が、何度も何度も、真剣に、心を込めて「今日のこのイベントは音楽会ですから、決して音楽を聴くのを乱すような私語は絶対にしないように」と言い続けていたのでした。
迷惑私語を撃退するには、私語に興じている人に注意しても遅過ぎで、始まる前に絶対にやらせないように仕組むに限りますね。
そんなことをしたら即刻退席させますよ!ぐらいの迫力で、私語は禁止ですよと連呼すると、かなり効き目がありそうです。
会話は一往復だけに
それでも隣の人に何か伝えたほうがよい、ちょっとした情報提供、感想などがあったほうがよい場面はありますね。
そういうとき、わたくしは一往復だけの会話、すなわちお互いが一回だけ語るまでにしています。
「この歌は400年以上前にできた歌ですよ」
「あら、そうなの……」
ここまでで終了。
一流の人は心得たもので、すぐにこの呼吸を理解し対応します。
「今の良かったわねぇ」
「最高でしたね」
これだけの一往復コミュニケーションでも心を通じ合わせることができます。
それはスピーチならスピーカーが交代するわずかな時間、音楽なら演奏と演奏の合間に済ませることができますから、迷惑にはなりません。
このぐらいの心配りはしていただきたいですね。
No.240
(極意塾塾頭 野中由彦)