話を聴く極意 No.028

仕事
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どういう聴き方をすればよいですか?

授業、セミナー、講演などで、人の話を聴く機会は多々ありますが、どういう聴き方をすればよいでしょうか。

人の話を聴くという行為は、学校での授業も当然含まれますから、トータルすればおびただしい時間をそれに費やしています。この時間をうまく使うかどうかで、人生は変わります。

話を聴く極意:『話し手に正対し鼻の辺りを見て動作を真似ながら聴く』

鼻の辺りを見て動作を真似ながら聴く・・・・?

これが極意塾としての結論です。これが極めて優れた、およそ誰でも、すぐに、簡単に、お金もかけずに出来る、いたって簡単で、効果絶大な「技」であることが実証されてきました。

相手に正対する

正対するとは、身体を向けるということです。教室形式だと、机・倚子の向きに従えば、話し手の方を見るには身体をよじったり、首を振り向けないといけない場所もあります。

それでは長続きするはずがありません。左右対称に、前ならえをすれば腕の間に話し手が入る、そういう体勢をとるのが話を聴く基本です。

剣道で相手に身体を正対させないで構えたら、たちどころに打たれ負けるでしょう。相手の心の動きを感じ取るには、身体を正対させていなければできません。

鼻の辺りを見る

どこを向くか、どこを見るか、これでほとんどすべてが決まります。結論から言ってしまえば、「鼻の辺り」です。鼻の辺りであって、鼻ではありません。

一点を見ようとすると、それに氣をとられて全体が見えなくなります。鼻の辺りを見るということもなく見ている、目線をその辺りに置いておく、という感覚です。

こうすれば、話し手の顔の動き、身体の動きがすべて入ってきます。それをずっとただ見ていれば、そのうち話し手の心の動きが手に取るように見えてきます(実際に見えるわけはないのですが、あたかも見えるように思えるということです)。

動作を真似る

話し手の動作を鏡のように真似る‥‥ここが極意塾たる特長です。話し手が下を向くなら、こっちも軽く下を向く。話し手が右を向くなら、こっちも軽く左を向く(鏡だから反対になります)。

話し手が笑うなら、こっちも軽く笑う。話し手が眉をひそめるなら、こっちも軽く眉をひそめる。というように、鏡になったかのようにして、話し手の真似をし続けます。

真似といっても、ちょっとだけ真似れば十分です。話し手が右を向くとき目が10㎝ほど移動したなら、こちらは1㎝ほどで十分ですね。

こういうことをしていると、どうなるか。話し手の心の動きが手に取るようにわかってきます。本当に集中してやっていると、あたかも、次に出てくる言葉がわかる氣がするほどになります。

先生の話がよくよく入ってきて、成績はみるみるあがる

ほとんど、一緒に、同じ事を語っているような感覚になることさえあります。すなわち、これ以上ない聴き方をしてしまっている状態になります。

この聴き方で授業を受け続けてみてください。先生の話がよくよく入ってきて、成績はみるみるあがるでしょう。

話し手の方を向いて、鼻の辺りを見るともなく見て、話し手の真似をしている‥‥‥たったこれだけで、人の話を聴くことで得られるものは最大に得られます。

親しい間柄になってしまっている、という感覚

過日、この技を、由紀さおりさんの講演のときにやりました。1時間を超える講演だったのですが、ずっとこれをやり続けていました。どうしてもメモしたいことがあったときだけは下を向きましたが。

すると、あたかも由紀さおりさんと、暖炉のそばで親しく話していたかのような感覚に陥りました。その感覚は、その後ずっと続いています(笑)。

すっかり、お友だち、あるいはとても親しい間柄になってしまっている!、という感覚ですね。さらに、不思議なことに、そのように話を聴いた人とは、それからの会話がすごくスムーズになるんですね。

突然隣に居合わせたような時でも、あたかもずっと一緒に居たかのような雰囲気で会話が進むのです!これはやってみないとけっして実感できないでしょう。

会得といっても、すぐに、簡単に出来ること

ぜひぜひこの技、会得していただきたいですね。会得といっても、およそ誰でも、すぐに、簡単に、お金もかけずに出来ることですから、ただやってみるだけのことです。

この技は、いろいろな方々から学んだことを総合したものですが、正対することと鼻の辺りを見ることは、直接的には、藤平光一師から学んだことです。

No.028

(極意塾塾頭 野中由彦)