人を正しく理解する「本人に訊け理論」 No.037

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精神障害のある人は何を考えているかわからない?

どんな人をも正しく理解できたら、付き合う相手を間違わず、人間関係はスムーズになり、他人に騙されることもなく、生活は快適なものになるでしょう。

わたしは障害のある人を正しく理解する方法を話すことがたびたびあります。そこで引き合いに出す逸話がいくつかあります。その一つは、よく「精神障害のある人は何を考えているかわからない」という話です。

「その人と話をしたことはありますか?」と訊くと「ありません」。「じゃあ、何かその人が書いたものを読んだことはありますか?」と訊くと、それも「ありません」。

少ない情報でわかった気になってしまう人が多い

「では、話をしたこともなく、その人が書いたものを読んだこともなくて、どうやってその人が何を考えているかわかるんですか? わからないのは当たり前でしょう」と言うと、大概は「それはそうですよね」となります。

本人に会う、本人と話す、本人に訊く、あるいは本人が語ったこと、書いたことを読む。この単純にして絶対の方法を通さずして、どうやってその人を正しく知ることができるでしょうか?

人を理解しようとするときに、あまりにも少ない情報ですぐにその人をすっかりわかった気になってしまう人が多いことに、何度も驚かされました。

占いは人間の心理を巧みに利用した商売なのか

占いの類いは、この人間の心理を巧みに利用した商売なのかなと思います。生年月日や血液型、それも赤血球のタイプだけで、人の何がどこまでわかるというのか、はなはだ疑問なのですが、そういうことは追究しないことにしています(笑)。

ある方に訊いたら、それは「データに基づいている」ということでしたが、「そのデータは、誰が、誰を相手に、いつ、どのように取ったのですか?」と尋ねると、それはわからないとのことでした。

そして、そのデータなるものがかなりの高額で取引されているとも聞きました(笑)。それが本当なら、もう科学の範囲ではありませんね(笑)。

趣味で楽しんでいる分には、なんら害はないでしょうが、そういう方法を、例えば、障害者理解の場面などに持ち込むと、アウトです。

少ない情報から人の状況を推理する推理小説

裁判になったら敗訴するばかりか、「そんな程度の人間理解しかしていなかったんですか」と非難されてしまうでしょう。少ない情報から人の状況を推理するものに、推理小説があります。

相変わらず人氣がありますね。最近、シャーロック・ホームズに凝っていますが、感心するのは、推理が事実に基づいた思考で、極めて論理的であることと、推理したことが本当にそうなのかどうかを必ず確かめていることです。

ここがこの小説が高い評価を受けている所以でしょう。推理はあくまで推理であって事実ではありません。事実に到達するには、確かめるステップが絶対必要です。

正しく人を理解する近道は、本人に訊くこと

ところが多くの人が推理の段階で留まってしまっています。「たぶんこうだろう」が「そうにちがいない」に簡単になってしまっています。正しくは、「そうかも知れない」までであって、それ以上ではないはずです。

人間理解を間違わないためには、外から見た感じからの推理で留まらず、本人に会う、本人と語る、本人の動きを見る、本人の書いたものを読む、といった「確認」作業が絶対必要です。

そういうことで、極意塾では、見かけや第一印象に惑わされない技を追究する路線を取っています。およそ誰でも、すぐに簡単にでき、絶大な効果のある、正しい人間理解の技:「本人に訊け理論」。

とくに対人対応の仕事では絶対の一手でしょう。

No.037

(極意塾塾頭 野中由彦)